映画館「シネマネコ」(菊池康弘代表)が6月4日(金)、JR青梅線・東青梅駅から徒歩7分、青梅市西分町にオープンする。
もともと5月2日のオープンを予定していた同館だが、緊急事態宣言が東京に発令されたことを受けやむなく延期。映画館への宣言が緩和され待望のオープンとなった。
かつて映画の街として栄え、現在も映画の絵看板が残る「青梅」に、約50年ぶりに映画館が帰ってくることになる。
オープン前日、実際に館内を見てきたので、ここでシネマネコの魅力やチケット料金などを紹介する。
シネマネコの場所
東青梅駅から歩くこと約7分、「シネマネコ」の建物は「青梅織物工業協同組合」の敷地内にある。
周囲は登録有形文化財に囲まれており、静かで厳かな佇まいが広がっている環境だ。
山々が見える小高い地に、目を引くスカイブルーの建物。旧都立繊維工場だった国登録有形文化財に登録されている建物を改修し、東京で唯一の木造建築の映画館として生まれ変わった。
レトロな建物が今は返って新鮮に映るから不思議だ。
ネコのマークがついた黒い看板がなんとも言えずかわいらしい。
明るい日差しが降り注ぐ道は、まるでガーデン好きなご近所の家に遊びに来たかのようだ。
シネマネコの中
足を一歩踏み入れると、そこはまるで別世界。エントランスは木の温かさに包まれ、開放感のある天井。たっぷりと光を取り込む大きな窓が特徴だ。
入り口には地元企業からのお祝いの花が多数寄せられていた。
受付でチケットやお土産の購入が可能。現在はカードに対応しておらず、現金かPayPayのみの取り扱いだ。
トイレも完備。中に入り忘れたが..、おそらく最新鋭のトイレ設備があるに違いない。
シアタールームは、1スクリーンの63席。スクリーンにはオープン初日に上映予定の「猫が教えてくれたこと」が映し出されていた。
新潟・十日町シネマパラダイスから受け継いだフランス・キネット社のイスが並び、最新技術の音響が導入されている。
360度取り囲むスピーカーから聞こえる音は臨場感たっぷり。貴重な木造建築の中で高品質の体験が可能だ。
シネマネコはなんでネコ?
シネマネコは、昭和レトロな青梅の街が「ネコの街」というコンセプトから生まれた映画館。館名は、そんな街の顔を持つことから名付けられた。
それとともに誕生した2匹のマスコットネコが「金ちゃん」と「銀ちゃん」である。
金ちゃんはしっかりもので好奇心旺盛な優しい兄貴分のネコ、銀ちゃんはおっとりマイペースで少し臆病なネコだ。
上映予定作品
そんなネコ映画館では、4日のオープン日から17日(木)まで「ねこ映画まつり」として、猫をテーマにした映画が特別上映される。
- 「猫の恩返し」
- 「猫が教えてくれたこと」
- 「ねことじいちゃん」
- 「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」
18日(金)から7月1日(木)まで「ローマの休日」(日本語吹き替え版)、「花のあとさき ムツばあさんの歩いた道」「素晴らしき映画音楽たち」「幸せなひとりぼっち」など上映予定。
上映料金や割引
料金
特別ネコ会員(会費2,000円、有効期限1年)になると1,000円で鑑賞できる。5回鑑賞すると1回無料になるといううれしい特典がついている。
他の料金設定は以下のとおり。(すべて税込み)
- 一般:1,800円
- 大学・専門生:1,500円
- 高校・中学・小学生:1,000円
- 幼児:1,000円
3歳以上から幼児料金が発生し、3歳未満で席が必要な場合は1,000円かかる。
チケットは受付のほかにオンラインでの予約も可能だ。
オンライン予約はこちら↓
https://cinema-neko.com/
割引
- シニア割引(1,200円):60歳以上の人に適用
- 夫婦50割引(2,400円):夫婦どちらかが50歳以上の場合適用
- 障がい者(1,000円):障がい者手帳の提示が必要。同伴の人1名まで
- ファーストデイ(1,000円)毎月1日実施
- レディースデイ(1,000円)毎週水曜日実施。女性のみ
- ペアデイ(2,400円)2名に適用。毎週金曜日実施。年齢・性別問わず同一の上映回に限る
- ネコデイ(1,000円)毎月2・12・22の2がつく日
注目すべきは「ネコデイ」。月に3回もお得になる日がある。ニャンニャンの「2」がつく日は、シネマネコがお得の日と覚えておこうニャー!
シネマネコの中にカフェがオープン
シネマネコ内に5月27日、カフェがオープン。木漏れ日溢れる店内で地元の老舗パン店とケーキ店とのコラボメニューなどが楽しめる。
肉球ラテやネコ型のパンなど、どれも見ているだけで癒やされる一品だ。
詳しくはこちら↓
青梅の映画館「シネマネコ」のカフェがオープン!地元老舗有名店とコラボ
青梅の街が再び映画の街に
「青梅に映画館ができる」と一報が出たときから、街中にポスターが貼られ、取材が殺到し、一気に盛り上がりを見えたシネマネコ。映画の町の名残を持つ青梅市にとって、これ以上とないまちおこしとなることだろう。
街の人が近くを通り「おや、何ができたんだろう?」と見学に訪れては、懐かしそうに館内を見回していた。
映画館だけではなく、地域のつながりも大切にしているコンセプトがすばらしい。小さい子どもからお年寄りまでが集う「文化会館」のような役割も担うかもしれない。
人と文化をつなぐ拠点として、青梅の街を再び映画の街として復活させてほしいと願うばかりだ。
「シネマネコ」の詳しい情報はこちら
- 住所:青梅市西分町3-123
- アクセス:JR青梅線・東青梅駅から徒歩7分、青梅駅から徒歩15分、都営バス「西分」下車徒歩2分
- 車:提携の駐車場あり
- 営業時間:午前9時〜午後22時
- 定休日:毎週火曜(祝日を除く)
- 電話:0428・84・2636
- 「シネマネコ」公式ホームページ