奥多摩町留浦(とずら)で7月18日に発生した土砂崩れの影響で通行止めになっていた青梅街道が、発生から10日後の28日午後5時から片側車線が開放となり、片側交互通行可能となった。
復旧工事のため、大麦代トンネルから深山橋まで通行止めだった区間も、同日中に規制が解除された。
奥多摩町留浦の土砂崩れ状況。奥多摩周遊道路の月夜見第一駐車場から見た現場
通行止めの区間中、青梅方面から奥多摩方面に向かう人は、檜原村方面から奥多摩周遊道路を使い迂回する必要があった。復旧工事が終わり、住民のアクセスが大幅に改善された。
西東京バスは、JR奥多摩駅〜奥多摩湖間で折返し運行をしていたが、通常通りの運行を再開した。
奥多摩で土砂崩れが発生。西東京バスが奥多摩周遊道路を臨時運行
奥多摩周遊道路の夜間規制は、午後9時から午前5時と緩和されていたが、30日から通常通り午後7時から午前8時までの通常通りに戻される。
奥多摩町の土砂崩れで周遊道路からの迂回時間は?青梅から檜原経由で丹波山村まで
以上、こいたま編集部が事前調査した情報や都の建設局、町の情報であるが、復旧後に実際の現場を見てないので、本当に片側交互通行可能となったか定かではない。
そこで、丹波山村に仕事で向かう予定があった翌日29日、国道411号の土砂崩れが発生した現場を通ってみることにした。
土砂崩れから復旧した現場
先週の土日、周遊道路経由で約2時間かかっていたが、国道411号経由では、土砂崩れ現場まで約1時間で到着。やはり国道411号経由は圧倒的に利便性が良い。
現場には、今後の作業の安全確保や二次災害を防ぐよう、鋼板柵が片側車線に設置されていた。
途中、ゲリラ豪雨に襲われる場面も。現場には交通整理の警備員が坂本トンネル側と峰谷橋交差点付近に配備され、片側交互通行の誘導が行われていた。
よく見ると、まだ土砂が堆積しているように見える。自然に発生したものか、今後の復旧工事に向けて人為的に崩したものかは不明だ。
災害現場を眺めている現場の方たちもいた。
青梅側と丹波山村側の電柱が数本倒壊していたが、倒れた電柱が元通りになっていた。
西東京バスも、奥多摩駅〜丹波まで通常運行していた。
倒壊したガードレールも元通りになり、奥多摩湖の方に落ちた倒木も取り除かれていた。また、土砂崩れが発生した現場上部には、ブルーシートがかけられている状態だった。
実際に通行してみた。鋼板柵の圧迫感はあるものの、安全に通行できることを確認できた。
早期復旧に感謝
今後はさらなる地質調査を進め、全面復旧を目指していくことだろう。昼夜問わず対応にあたった地元の建設業者や町役場の皆さまには、多大なる感謝しかない。
今回、奥多摩町と丹波山村をつなぐ国道が寸断されると、こんなにも行き来が大変になるものかと思い知らされた。改めて、道がつながっている大切さを感じた次第だ。
今後、台風シーズンを迎えるため、まだ予断が許さない状況である。
酷暑がまだまだ続くが、安全対策を万全に、早期全面復旧できることを願うばかりである。